相続税タックスアンサーミニ解説:代償分割が行われた場合の相続税の課税価格の計算

[平成24年4月1日現在法令等]

 

 

 代償分割とは、遺産の分割に当たって共同相続人などのうちの1人又は数人に相続財産を現物で取得させ、その現物を取得した人が他の共同相続人などに対して債務を負担するもので現物分割が困難な場合に行われる方法です。

 

 

1 この場合の相続税の課税価格の計算は、次のとおりとなります。

 

(1) 代償財産を交付した人の課税価格は、相続又は遺贈により取得した現物の財産の価額から交付した代償財産の価額を控除した金額

(2) 代償財産の交付を受けた人の課税価格は、相続又は遺贈により取得した現物の財産の価額と交付を受けた代償財産の価額の合計額

 

 

2 この場合の代償財産の価額は、代償分割の対象となった財産を現物で取得した人が他の共同相続人などに対して負担した債務の額の相続開始の時における金額になります。

 

 ただし、代償財産の価額については、次の場合には、それぞれ次のとおりとなります。

(1) 代償分割の対象となった財産が特定され、かつ、代償債務の額がその財産の代償分割の時における通常の取引価額を基として決定されている場合には、その代償債務の額に、代償分割の対象となった財産の相続開始の時における相続税評価額が代償分割の対象となった財産の代償分割の時において通常取引されると認められる価額に占める割合を掛けて求めた価額となります。

(2) 共同相続人及び包括受遺者の全員の協議に基づいて、(1)で説明した方法に準じた方法又は他の合理的と認められる方法により代償財産の額を計算して申告する場合には、その申告した額によることが認められます。

 

 

3 上記1及び2に関する事例

 


 相続人甲が、相続により土地(相続税評価額4,000万円、代償分割時の時価5,000万円)を取得する代わりに、相続人乙に対し現金2,000万円を支払った場合。

(1) 甲の課税価格
  4,000万円−2,000万円=2,000万円

(2) 乙の課税価格
  2,000万円

 ただし、代償財産(現金2,000万円)の額が、相続財産である土地の代償分割時の時価5,000万円を基に決定された場合には、甲及び乙の課税価格はそれぞれ以下のように計算します。

(1) 甲の課税価格
  4,000万円−{2,000万円×(4,000万円÷5,000万円)}=2,400万円

(2) 乙の課税価格
  2,000万円×(4,000万円÷5,000万円)=1,600万円

 

 

4 なお、代償財産として交付する財産が相続人固有の不動産の場合には、遺産の代償分割により負担した債務を履行するための資産の移転となりますので、その履行した人については、その履行の時における時価によりその資産を譲渡したことになり、所得税が課税されます。
一方、代償財産として不動産を取得した人については、その履行があった時の時価により、その資産を取得したことになります。

 

(相基通11の2-9、11の2-10、所基通33-1の5、38-7)

 

 

国税庁HPより

 

 

詳しくは、国税庁HP No. 4173 代償分割が行われた場合の相続税の課税価格の計算 を参照

 

<長松ミニ解説>

 

代償分割は分割しにくい不動産等がある場合に便利な遺産分割の方法です。

 

相続人の一人が高額な不動産を相続し、

 

その代わり(代償に)金銭等を他の相続人に渡すという方法です。

 

普通の方法では、高額な不動産を売却しないと分割できない場合でも

 

代償分割なら解決できるケースもあります。

 

 

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H24.10.29更新  広島市の長松税理士事務所