相続税タックスアンサーミニ解説:相続財産を公益法人などに寄附したとき

[平成24年4月1日現在法令等]

 

 

 相続や遺贈によって取得した財産を国や、地方公共団体又は特定の公益を目的とする事業を行う特定の法人などに寄附した場合や特定の公益信託の信託財産とするために支出した場合は、その寄附をした財産や支出した金銭は相続税の対象としない特例があります。

 

1 国、地方公共団体又は特定の公益を目的とする事業を行う特定の法人などに寄附した場合の特例

 

 この特例を受けるには、次の要件すべてに当てはまることが必要です。

 

(1) 寄附した財産は、相続や遺贈によって取得した財産であること。
  相続や遺贈で取得したとみなされる生命保険金や退職手当金も含まれます。

 

(2) 相続財産を相続税の申告書の提出期限までに寄附すること。

 

(3)  寄附した先が国や地方公共団体又は教育や科学の振興などに貢献することが著しいと認められる特定の公益を目的とする事業を行う特定の法人(以下「特定の公益法人」といいます。)であること。

 

(注) 特定の公益法人の範囲は独立行政法人や社会福祉法人などに限定されており、寄附の時点で既に設立されているものでなければなりません。

 

 

2 相続や遺贈によって取得した金銭を特定の公益信託の信託財産とするために支出をした場合の特例

 

 この特例を受けるためには、次の要件すべてに当てはまることが必要です。

 

(1) 支出した金銭は相続や遺贈で取得したものであること。
 相続や遺贈で取得したとみなされる生命保険金や退職手当金も含まれます。

 

(2) その金銭を相続税の申告書の提出期限までに支出すること。

 

(3) その公益信託が教育や科学の振興などに貢献することが著しいと認められる一定のものであること。

 

 

3 特例の適用除外

 

 次の場合はこれらの特例が適用できません。

 

(1) 寄附を受けた日から2年を経過した日までに特定の公益法人又は特定の公益信託に該当しなくなった場合や特定の公益法人がその財産を公益を目的とする事業の用に使っていない場合。

 

(2) 寄附又は支出した人あるいは寄附又は支出した人の親族などの相続税又は贈与税の負担が結果的に不当に減少することとなった場合
 例えば、財産を寄附した人又は寄附した人の親族などが、寄附を受けた特定の公益法人などを利用して特別の利益を受けている場合は、これに該当することになります。

 

 

4 特例の適用手続

 

 相続税の申告書に寄附又は支出した財産の明細書や一定の証明書類を添付することが必要です。相続税の申告書の第14表が寄附又は支出した財産の明細書になっています。

 

(措法70、平20改正法附則88、措令40の3、40の4、平20改正措令附則57、措規23の3、措通70-1-3、70-1-5、70-3-1)

 

参考: 関連コード

 

3108 国や地方公共団体又は公益を目的とする事業を行う法人に財産を寄附したとき

 

 

国税庁HPより

 

詳しくは、国税庁HP No. 4141 相続財産を公益法人などに寄附したとき を参照

 

 

<長松ミニ解説>

 

相続(遺贈を含む)によって取得した財産を、国や地方公共団体又は特定の公益法人に寄付等した場合には、その寄附をした財産等は相続税の対象としない特例があります。

 

適用要件がありますので、本人が生前から決めているのであれば、生前に行うと相続財産が少なくなり確実に節税になります。

 

相続人の意思で行う場合には、相続税の申告期限(相続開始から10ヶ月)に特例の対象となる団体へ寄付しなければなりません。遺産分割協議や納税資金の準備も含め、迅速な対応が必要になります。

 

 

長松ニュース一覧へ>>>

 

 

H24.9.28更新  広島市の長松税理士事務所